サングラスを買おうとして「サイズが合っているのかわからない」「かけると浮く、ずれる、なんだか寄り目に見える」と迷った経験はないでしょうか。サイズ選びでつまずく原因のほとんどは、フレームに刻まれた数字の意味を知らないまま、見た目とブランド名だけで選んでいることにあります。
この記事では、眼鏡の産地・福井県鯖江でサングラスを企画・設計し、レンズを仕上げるLeotti(レオッティ)のつくり手視点で、サングラスのサイズ選び方を整理しました。テンプル内側に刻まれた「52□21-145」の読み方、手持ちの一本から採寸して通販でも失敗しない照合手順、顔が大きい人と小さい人それぞれの合わせ方まで、そのまま使える形でまとめています。読み終えるころには、次に買う一本のサイズを自分で判断できるようになります。
サングラスのサイズ選び方は「表記を読む→採寸→調整」の3段階で決まる
サングラスのサイズ選び方は、フレームの表記を読み、手持ちの一本から採寸して照合し、最後に顔幅と鼻位置で調整する、この3段階で決まります。見た目や顔型より先に、数字を土台にするのが失敗しないコツです。数字が合っていないフレームは、どんなに評判のいいブランドでも顔から浮きます。
多くの選び方記事は顔型診断やデザインの話から入りますが、同じ顔型でも顔の大きさや骨格は人それぞれです。だからこの記事では、誰にでも当てはまるサイズの数字を先に置き、そのうえで顔幅・鼻位置の合わせ方へ進みます。下の3段階が、この記事全体の地図です。
| 段階 | 何をするか | この記事の該当箇所 |
|---|---|---|
| ① 表記を読む | 玉幅・ブリッジ・テンプル・天地の数字を理解する | サイズ表記の見方 |
| ② 採寸して照合する | 手持ちの合う一本の数字と比べる | 採寸3ステップ/通販での照合 |
| ③ 顔で調整する | 顔幅・鼻位置に合わせて微調整する | 顔の大きさ別/合わない時の対処 |
なお、顔型とフレーム形状の相性まで含めた全体像は、姉妹記事のサングラス メンズ 選び方で扱っています。この記事はそのなかの「サイズ」を深掘りする位置づけです。
[画像挿入位置:Leottiのサングラスのテンプル内側に刻まれたサイズ表記のクローズアップ]
サングラスのサイズ表記「52□21-145」の見方
サングラスのサイズ表記「52□21-145」は、レンズ横幅(玉幅)52mm・ブリッジ幅21mm・テンプル長145mmを表し、単位はすべてミリメートルです。多くのフレームでテンプル(つる)の内側に刻印されています。この4つ(末尾に天地幅が付く場合は5つ)の数字を読めるだけで、ネット購入でも手持ちの眼鏡と比べてサイズの当たりをつけられます。
数字は左から順に意味が決まっています。下の表で位置ごとの意味を確認します。
| 表記の位置 | 名称 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 1つ目の数字(52) | レンズ横幅(玉幅) | レンズ1枚の左右方向の最大幅 | mm |
| 中央の記号(□) | 測定方式の記号 | □はボクシングシステム(現行の標準) | - |
| 2つ目の数字(21) | ブリッジ幅(鼻幅) | 左右レンズの間隔。標準はおおむね16〜21mm | mm |
| ハイフン後(145) | テンプル長 | 耳にかける「つる」の全長 | mm |
| 括弧内など(41) | 天地幅(レンズ縦幅) | レンズの縦方向の高さ。任意で併記 | mm |
□と○ 記号の違いに注意する
中央の記号には□と○の2種類があり、□はボクシングシステム、○はデータムシステムという別々の測り方を指します。同じフレームでも測り方が違うと数値がずれるため、記号まで見ておくと正確です。
ボクシングシステムはレンズの外形を長方形(ボックス)で囲み、その箱の幅を寸法とする方式で、ドイツの規格に由来し現在の主流です。一方のデータムシステムはレンズの上下中央を通る基準線上で幅を測る旧来の方式で、同じレンズでもボクシングより数値が小さく出る傾向があります。市販品のほとんどは□なので、基本は「□=いまの標準」と覚えておけば困りません。
顔幅から選ぶサイズ採寸3ステップ
自分に合うサイズは、いま持っている「かけ心地の良い一本」を物差しにして採寸するのが最短です。ゼロから顔を測るより、合っている実物の数字を基準にしたほうが速く、通販でも失敗しません。この記事ではこの方法を「手持ち一本照合法」と呼びます。次の3ステップで進めます。
- 手持ちの合う一本のサイズ表記を読む:ふだんかけていて楽な眼鏡かサングラスを選び、テンプル内側の刻印(例「52□21-145」)を控えます。刻印が消えている場合は、レンズ横幅と左右レンズの間隔を定規でmm単位に測ります。
- 4つの数字を候補フレームと照合する:検討中のサングラスの表記と、控えた数字を並べます。玉幅は上下2mm、ブリッジは上下1〜2mm、テンプル長は上下5mmを許容の目安にすると、大きく外しません。テンプル長は多少長くても耳で調整できますが、玉幅とブリッジのずれは掛け位置に直結します。
- フロント総幅と顔幅で最終確認する:正面から見て、フレームの左右の端が顔の輪郭からはみ出していないかを確認します。ここで注意したいのが、玉幅×2+ブリッジ幅はフレーム全体の幅(フロント総幅)ではないという点です。レンズの外側にはヨロイやリムの張り出しが左右に加わるため、実際の総幅はそれより一回り大きくなります。表記の数字だけで「顔に収まる」と判断せず、正面写真や試着で端の位置を見て決めます。
顔が大きめの人はテンプル長と総幅に、顔が小さめの人は玉幅と天地に注目すると失敗が減ります。手持ちに基準になる一本がない場合は、次の顔の大きさ別の目安から入ってください。
メンズのサイズ目安とLeotti各モデルの実寸
メンズのレンズ横幅(玉幅)は、一般的な目安でおおむね52〜56mmが中心です(成人男性の目安・眼鏡店の一般的な案内による)。ただし同じ玉幅でも、ブリッジ幅や天地幅、フレーム形状によって顔に出る印象と掛け位置は変わります。ここは実物の数字で見たほうが早いため、Leottiの4モデルの実寸を並べます。
下の表は、Leottiの各モデルの実寸(平置きのおおよその実測値・単位mm)です。個体差で多少前後します。
| モデル | 形状 | 玉幅 | ブリッジ | テンプル | 天地 | サイズの傾向 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Nino | 太めウェリントン | 52 | 21 | 145 | 41 | 標準。迷ったときの基準の一本 |
| Beppe | 丸みのウェリントン | 52 | 21 | 145 | 42 | 玉幅は標準・天地に存在感 |
| Gigi | ブロウライン | 53 | 17 | 145 | 38 | 天地控えめで端正な見え方 |
| Pepe | 細メタルのダブルブリッジ | 56 | 16 | 140 | 40 | 玉幅は広め・鼻幅は狭め |
この表からわかるのは、サイズ表記が同じでも印象は同じにならないということです。NinoとBeppeは同じ52□21-145ですが、Beppeは丸みとテンプルの太さで横顔まで存在感が続きます。Pepeは玉幅が最も広い56mmでありながら、細いメタルとダブルブリッジで軽やかに見え、ブリッジ幅16mmは鼻幅が狭めの人に合わせやすい設計です。数字は出発点で、そこに形状の印象が重なると理解しておくと選びやすくなります。
顔が大きい人・小さい人のサイズの合わせ方
顔の大きさで迷う場合は、大きめの顔は総幅とテンプル長を、小さめの顔は玉幅と天地幅を先に合わせると収まりが良くなります。玉幅そのものより、顔の輪郭に対してフレームの端がどこに来るかが見た目を左右します。
顔が大きめの人が小さいフレームを選ぶと、レンズの中で目が外寄りに見え、こめかみにテンプルが食い込んで跡がつきます。玉幅は52mm以上を目安に、テンプル長が短すぎないもの(145mm前後)を選ぶと窮屈さが出にくくなります。逆に顔が小さめの人が大きいフレームを選ぶと、レンズが頬にあたって笑うと押し上げられ、目が内寄りの寄り目に見えます。玉幅を控えめにし、天地幅の浅い(38〜40mm前後の)フレームにすると重さが出ません。
| 顔の大きさ | 先に合わせる数字 | 目安 |
|---|---|---|
| 大きめ | フロント総幅・テンプル長 | 玉幅52mm以上・テンプル145mm前後 |
| 標準 | 玉幅・ブリッジ | 玉幅52〜54mm・ブリッジ17〜21mm |
| 小さめ | 玉幅・天地幅 | 玉幅控えめ・天地38〜40mm前後 |
手持ちがない時に通販でサイズを失敗しないコツ
基準になる一本が手元にない場合でも、顔幅を一度測っておけば通販でのサイズ選びはぐっと安定します。店頭で試着できないぶん、数字で当たりをつける準備が効きます。
顔幅は、左右のこめかみのいちばん出っ張った部分の間を、鏡の前でまっすぐ測ります。厚紙を両側のこめかみに軽く当て、その間隔をmmで測ると正確です。この顔幅に対して、フレームの左右の端がわずかに内側〜同じくらいに収まるサイズを選ぶと自然にまとまります。加えて、商品ページに天地幅やフロント総幅が載っていれば必ず確認し、レビューで「思ったより大きい・小さい」の声も参考にします。Leottiの各商品ページには、平置き実測のおおよその寸法(単位mm)を記載しているので、手持ちの数字と並べて照合できます。
[画像挿入位置:厚紙をこめかみに当てて顔幅を測っている様子と、フレーム総幅との関係がわかる図]
サイズが合わない時の対処 ずれ・頬あたり・寄り目
サイズが少し合わない不満の多くは、ずれ・頬あたり・寄り目の3つに分かれ、原因ごとに対処が違います。買う前に原因を知っておくと、調整で直る範囲かどうかを見極められます。
- ずり下がる・ずれる:ブリッジ幅が広すぎるか、鼻当ての高さが合っていないのが主な原因です。鼻パッドで高さを調整できるメタルフレームなら直せる範囲が広く、鼻の低い人はノーズパッド付きの設計が安定します。
- 頬にあたる・まつげが当たる:天地幅が大きすぎるか、レンズの反り角(カーブ)が顔に合っていない場合に起きます。天地の浅いフレームに変えるか、カーブの浅いモデルを選ぶと解消しやすくなります。
- 寄り目・離れ目に見える:ブリッジ幅と玉幅のバランスが顔に合っていないサインです。目の間隔に対してブリッジが広いと離れ目、狭いと寄り目に見えます。表記のブリッジ幅を手持ちの合う一本と比べて選び直します。
サングラスはメガネより一回り大きめが似合うと言われますが、これはレンズは大きめでよいが、フロント総幅は顔幅を超えないほうがよいという意味に読み替えると失敗しません。大きさは玉幅と天地で出し、総幅は顔に収める。この切り分けが、今っぽさと収まりを両立させるコツです。
つくり手が寸法を決めるときに見ていること
サングラスの寸法は、見た目だけでなく顔にかけたときの掛け位置と重さのバランスから逆算して決めます。Leottiでは、玉幅とブリッジ幅の組み合わせ、天地幅、テンプル長を、日本人の骨格でちょうど良い掛け位置に収まるように設計しています。ここはつくり手として正直にお伝えしたい部分です。
たとえばGigiは、上部のアセテートと下部のメタルを組み合わせたブロウラインで、天地幅を38mmと控えめに抑えています。これは端正でフォーマルにも合う見え方を狙った寸法です。Pepeはブリッジ幅を16mmと狭くし、細いメタルで顔に重さを足さない設計にしています。フレームは8mm厚のアセテートを機械成形し、鯖江で磨いて面と艶を整えています。厚みは増すほど存在感が出る一方で重さとのバランスが難しくなるため、8mmは存在感と毎日かけられる扱いやすさが両立する厚みを狙った数字です。接合部には昔ながらの3点ピン留めを用い、見えるピンがデザインではなく実際に接合を固定しています。レンズはクリア・カラー・調光・偏光をすべて鯖江で仕上げており、サイズだけでなく見え方の質まで含めて一本に仕立てています。
[画像挿入位置:テンプル横から見た8mm厚アセテートと接合部の3点ピンのクローズアップ]
Leottiのサングラスという選択
Leotti(レオッティ)は、眼鏡の産地・福井県鯖江で企画・設計し、レンズの仕上げと組み立て・検品を鯖江で行うサングラスブランドです。8mm厚のアセテート、鯖江で仕上げるレンズ全種、昔ながらの3点ピン留めという3つのつくりを軸に、流行に左右されず長く使える一本を目指しています。
ラインアップは、太めウェリントンのNino、ボリュームのあるBeppe、ブロウラインのGigi、細メタルのPepeが中心です。各商品ページには平置き実測のおおよその寸法を記載しているので、この記事の採寸3ステップと手持ちの一本を手元に、アセテートフレームとメタルフレームのコレクションからサイズの合う候補を絞ってみてください。迷ったら全ての商品一覧から見比べられます。
サイズ選びの要点
サングラスのサイズ選び方は、表記を読み、手持ちの一本から採寸して照合し、顔幅と鼻位置で調整する、この順番で大きく失敗が減ります。まず「52□21-145」の玉幅・ブリッジ・テンプル・天地の意味を押さえ、次に許容の目安で候補と照合し、最後にフロント総幅が顔に収まるかを確認する。数字を土台にすれば、試着できない通販でも自分でサイズを判断できます。
似合う一本は、流行や評判ではなく、自分の顔に合っているかで決まります。まずは手持ちの眼鏡のテンプル内側の刻印を見るところから始めてみてください。顔型やレンズまで含めた全体像はサングラス メンズ 選び方で確認できます。