調光サングラスをメンズに選ぶとき、いちばん外しやすいのが濃さの見積もりです。「屋外では濃くなるから真夏でも足りる」と考えて買うと、たいてい期待を下回ります。
Leotti(レオッティ)の調光レンズは、室内で光を95%通し、屋外の紫外線を浴びると22%まで濃くなります。動く幅は大きい。ただしいちばん濃くなった22%は、偏光グレーの15%より明るい。つまり調光は「濃いサングラスの代わり」にはなりません。
レンズはすべて鯖江産で、透過率は自社のレンズガイドに公開しています。以下はその実測値と、調光レンズの弱点を含めた選び方です。
調光サングラスとは紫外線の量でレンズの濃さが変わるサングラス

調光サングラスとは、レンズの表面をおおう感光物質が紫外線を浴びて構造を変え、色がつくサングラスです。紫外線が弱まると元に戻ります。屋内ではほぼ透明なメガネ、屋外では色の入ったサングラスとして働きます。
色が濃くなるまでは数十秒、抜けて元に戻るまでは数分かかります。この非対称が使い勝手を決めます。外に出たときの反応は速い。屋内に入ったあと、しばらく色が残ったままになるのはこの性質のためです(JINS WEEKLY「調光レンズの7つのデメリット」)。
Leottiが扱うのは調光グレーと調光ブラウンの2色で、どちらも室内95%から屋外22%まで動きます。
| 室内(紫外線が弱い) | 屋外(紫外線を浴びた状態) | |
|---|---|---|
| 調光グレー | 95% | 22% |
| 調光ブラウン | 95% | 22% |
| 参考 UVカットクリア | 93% | 93% |
| 参考 偏光グレー | 15% | 15% |
室内での95%は、色のないUVカットクリア93%とほぼ同じです。色が抜けた状態の調光レンズは、透明レンズと見分けがつきません。
調光サングラスはいちばん濃くなっても偏光より明るい
調光レンズの濃さの上限は22%です。偏光グレー15%、偏光ブラウンと偏光グリーン17%と並べると、調光がもっとも明るい。ここが期待と実測のずれる場所です。
「調光は濃くなる」というイメージは、室内95%からの落差が大きいことから来ています。95%が22%まで下がるのだから、変化そのものは確かに大きい。けれど到達点は、濃いサングラスの水準に届いていません。真夏の炎天下やビーチで目元をしっかり隠したい人には足りない濃さです。
| レンズ | 光を通す割合 | 濃さの位置 |
|---|---|---|
| 偏光グレー | 15% | いちばん濃い |
| 偏光ブラウン、偏光グリーン | 17% | 濃い |
| 調光(屋外) | 22% | やや濃い |
| ライトグレー | 57% | 中間 |
| ライトブラウン | 85% | 薄い |
| UVカットクリア | 93% | ほぼ透明 |
数値の出どころはレンズガイドです。偏光との使い分けをもう少し詳しく比べたい場合は、偏光サングラスと調光サングラスの違いにそれぞれの得意な場面をまとめています。
調光グレーと調光ブラウンはどちらがおすすめか
透過率が同じなので、選ぶ基準は濃さではなく色の再現です。グレーは景色の色をそのまま残して明るさだけを落とします。ブラウンは青い光を弱めるので、遠近やでこぼこの輪郭が立ちます。
グレーが向くのは、色を正しく見たい場面です。信号や標識の色、服の色、料理の色。仕事の移動中にかけたままにするならこちらです。ブラウンが向くのは、地面や地形の凹凸を読みたい場面と、顔まわりの印象をやわらげたい場合。茶系はレンズ越しに見える目元の陰影がやさしく出ます。
| 調光グレー | 調光ブラウン | |
|---|---|---|
| 屋外の透過率 | 22% | 22% |
| 景色の色 | 変わらない | 暖色に寄る |
| 輪郭の出方 | 素直 | コントラストが上がる |
| 選べるフレーム | Nino ブラック、Beppe ブラック、Gigi ブラック、Pepe | Nino デミ、Beppe デミ |
調光ブラウンを選べるのはデミ(べっこう柄)のフレームだけです。ブラウンが欲しいなら、フレームの色が先に決まります。
調光サングラスの弱点は気温と寿命
調光レンズには、買ったあとに気づく弱点が4つあります。気温、退色の遅さ、寿命、傷です。
いちばん意外なのが気温です。同じ紫外線量でも、気温が高いと淡く、低いと濃くなります。日差しの強い真夏こそ濃くなってほしいのに、暑い日ほど発色が鈍い。冬の晴れた日のほうが濃くつきます。Leottiのレンズガイドにも「気温が高いと濃くなりにくい」と明記しています。
退色の遅さは前述のとおりです。屋外から屋内へ入った直後は、色が残ったまま数分かかる。地下駐車場や暗い階段で見えにくさを感じる場面があります。
寿命は約2〜3年とされます(JINS WEEKLY)。感光物質のコーティングが劣化すると、変化の幅が縮んで中間の色に落ち着き、発色も退色も遅くなる。片側だけの交換は避けたほうがいいのもここに関係します。使用量が違えば劣化の進み方も違うので、同じ色に替えても左右で見た目がずれます。
そして傷。表面のコーティングが感光の役目を担っているので、傷がついた箇所は調光しなくなります。色が濃くなったときにその部分だけ抜けて見えるため、目立ちます。かけない時間はケースに入れて紫外線を当てないほうが長くもちます。
出典 JINS WEEKLY 調光レンズの7つのデメリットとは
Leottiの調光レンズはフレームの色ごとに分かれている

Leottiでは、フレームの色によって選べる調光レンズが決まっています。2026年9月時点の在庫は次のとおりです。
| フレーム | 選べる調光レンズ | 価格(税込) |
|---|---|---|
| Nino ブラック | 調光グレー | 34,100円 |
| Nino デミ | 調光ブラウン | 34,100円 |
| Beppe ブラック | 調光グレー | 34,100円 |
| Beppe デミ | 調光ブラウン | 34,100円 |
| Gigi ブラック | 調光グレー | 38,500円 |
| Pepe シルバー、ガンメタル | 調光グレー | 17,600円 |
価格は通常カラーに対して全モデル一律で5,500円上がります。偏光との差額はありません。
もうひとつ、選ぶ前に知っておくことがあります。調光レンズは現在のところ度付きの取り扱いがありません。度数を入れられるのは色のないUVカットクリア(追加11,000円・納期約10日)と通常のカラーレンズ(追加13,200円・納期約14日)です。調光は度付きレンズ自体の価格が大きく上がるため、扱いを検討している段階です。メガネを使っている人が1本で済ませたい場合、いまは調光を選べません。
調光サングラスがおすすめな人とおすすめできない人
おすすめできるのは、1日のうちに屋内と屋外を何度も行き来する人です。かけ替えの手間がなくなり、持ち歩く本数が減ります。屋外の22%は、街歩きや通勤の明るさなら足ります。
おすすめできないのは3種類です。ひとつは、濃いサングラスが欲しい人。22%が上限なので、目元を隠したいなら偏光レンズか濃いカラーレンズを選んだほうが確実です。ふたつめは、車の運転で使いたい人。多くの車のフロントガラスは紫外線を抑える加工がされていて、車内では色がほとんど変わりません。この点は調光サングラスの普段使いで1日の流れに沿って書いています。みっつめは、度数が必要な人です。調光の度付きは現在のところ取り扱いがありません。
| 向く | 向かない | |
|---|---|---|
| 使う場面 | 屋内と屋外の行き来が多い日 | 炎天下、ビーチ、車の運転 |
| 求める濃さ | 街の明るさで足りる | 目元を隠したい |
| 視力 | 裸眼またはコンタクト | 度付きが必要 |
| かけ替え | 面倒だと感じる | 気にならない |
調光サングラスを選ぶ4つの手順
- 濃さの上限22%で足りるかを確かめる。 炎天下で目元を隠したいなら偏光レンズへ。街歩きや通勤の明るさなら調光で足ります
- 車で使うつもりがあるかを確かめる。 フロントガラスの紫外線カットで色が変わりません。運転が主目的なら別のレンズにします
- 色を決める。 景色の色を保ちたいならグレー、輪郭を立てたいか顔なじみを優先するならブラウン。ブラウンはデミのフレームに限られます
- 2〜3年で買い替える前提で予算を考える。 感光物質は劣化します。長く使う一本として見るなら、フレームの作りを重視して選んでください
フレームの形やサイズから決めたい場合はメンズのサングラスの選び方に全体の流れを書いています。
鯖江でつくるLeottiの調光レンズ

Leottiはレンズを全種類、鯖江でつくっています。調光も例外ではありません。フレームに予算をかけてレンズを安く済ませるやり方をとらなかったのは、かけている時間のほとんどを決めているのがレンズだからです。
調光レンズを載せる一本を選ぶなら、軽さで見るとPepeです。細メタルのダブルブリッジで56□16-140、価格も17,600円と抑えられます。アセテートの存在感で見るならNinoかBeppe。どちらも8mm厚のアセテートで52□21-145です。
調光は2〜3年で発色が鈍ります。だからこそ、レンズを交換しても使い続けられるフレームかどうかが効いてきます。接合部の3つの金属ピンは装飾ではなく、実際に部品を留めている構造です。
調光サングラスを買う前に確かめる数字
- 屋外の透過率は何%か(Leottiは22%。偏光15〜17%より明るい)
- 室内の透過率は何%か(Leottiは95%。透明レンズとほぼ同じ)
- 気温が高いときの発色の落ち方を許容できるか
- 買い替えの目安は2〜3年
- 度付きの取り扱いがあるか(Leottiの調光レンズは現在のところ取り扱いなし)