JOURNAL — HOW TO CHOOSE

サングラスのレンズの選び方は濃さが先、色から選ぶと外します

Leotti 編集部 2026.09.08 9 分で読めます
サングラスのレンズの選び方は濃さが先、色から選ぶと外します

サングラスのレンズは、色から選ぶと外します。先に決めるのは濃さです。

理由は規格にあります。日本産業規格 JIS T 7333:2018 は、光を通す割合が75%未満のレンズを「薄暮又は夜間における路上及び運転に使用してはならない」と定めています。色の好みだけで決めた一本が、夕方以降は外さなければならない、ということが起こる。

以下は、レンズをすべて鯖江産でそろえているLeotti(レオッティ)が扱う10種類のレンズの実測値を、規格の区分に当てはめて整理したものです。数値と価格は2026年8月27日に確認したものです。

サングラスのレンズの選び方は、用途で濃さを決めてから色を選ぶ

サングラスのレンズの選び方は、4つの問いに順番に答えていくと決まります。使う時間帯から必要な濃さを決め、反射を消したいかどうかで偏光を判断し、室内と屋外を行き来するかどうかで調光を判断する。色を選ぶのは最後です。

  1. 何時までかけるか。 日中だけなら濃いレンズが選べます。夕方以降もかけたままにしたいなら、光を通す割合が75%を超えるものに絞られます
  2. 消したい反射があるか。 路面や水面のギラつきが目的なら偏光レンズ。濃さを落とすだけでは反射は消えません
  3. 室内と屋外を行き来するか。 かけ替えを避けたいなら調光レンズ。ただし色が変わるまでと戻るまでには時間がかかります
  4. 残った候補から色を選ぶ。 グレーは景色の色をそのまま、ブラウンはコントラストを上げる、といった見え方の違いで決めます

多くの解説はここを逆に説明します。色から入ると、選んだあとで「夜は使えない」「反射が消えない」と気づくことになる。

レンズに表示される数字は可視光線透過率と紫外線透過率の2つ

サングラスに表示される数字は2種類あります。可視光線透過率はレンズが目に見える光をどれだけ通すかの割合、紫外線透過率は目に見えない紫外線をどれだけ通すかの割合です。この2つは連動しません。

家庭用品品質表示法にもとづき、サングラスには品名・レンズの材質・枠の材質・可視光線透過率・紫外線透過率・使用上の注意・表示者名の7項目の表示が義務づけられています(消費者庁)。同じ告示は許容差も定めていて、可視光線透過率は表示値の±7以内、紫外線透過率は表示値の±10%以内。つまり「57%」と書かれたレンズは50%から64%の範囲に収まっていればよく、1%刻みで比べる意味はありません。

よく見る「UVカット率99%以上」は、紫外線透過率に置き換えると1%以下という意味です。どちらの書き方でも防げる量は同じ。ここで押さえておきたいのは、紫外線を防ぐ力はレンズの濃さとは別物という点です。Leottiのレンズでいえば、光を93%通すほぼ透明なUVカットクリアでも紫外線は防げます。

濃さの区分はカテゴリ0から4まであり、夜に使えるのは75%から

JIS T 7333:2018 は、光を通す割合でレンズを5段階に分けています。数字が小さいほど濃いレンズです。

カテゴリ 光を通す割合 想定される使いどころ
0 89を超え100まで 屋内、夜間、曇りや雨の日
1 75を超え89まで 日中から夜まで通してかける
2 43を超え75まで 晴れた日の街歩き
3 8を超え43まで 強い日差し、水辺、日中の運転
4 0を超え8まで 雪山などの特殊な環境

同じ規格の6.3.4は「視感透過率が75%未満の眼鏡レンズは、薄暮又は夜間における路上及び運転に使用してはならない」、6.3.3は「昼間に路上及び運転に使用する眼鏡レンズの視感透過率は、設計基準点において8%を超えていなければならない」と定めています。カテゴリ0と1が夜も使える範囲、カテゴリ4は昼間の運転にも使えない範囲、という線引きです。

Leottiの10種類を当てはめると、こうなります。

レンズ 光を通す割合 カテゴリ 夜と薄暮の運転
調光グレー・調光ブラウン(室内) 95% 0 使える
UVカットクリア 93% 0 使える
ライトブルー(Pepe) 93% 0 使える
ライトブラウン 85% 1 使える
ライトブルー(Nino・Beppe・Gigi) 79% 1 使える
ライトグレー(Pepe) 74% 2 使えない
ライトグリーン 65% 2 使えない
ライトグレー(Nino・Beppe・Gigi) 57% 2 使えない
調光グレー・調光ブラウン(屋外) 22% 3 使えない
偏光ブラウン・偏光グリーン 17% 3 使えない
偏光グレー 15% 3 使えない

境目にいちばん近いのがPepeのライトグレーで、74%。75%まで1ポイント足りず、夜の運転では外すことになります。表示値には±7の許容差があるので、この1ポイントを実測差として読むより、「境目のレンズは夜用として当てにしない」と考えるほうが安全です。

いっぽうで、カテゴリ4に当たるレンズはLeottiには1枚もありません。いちばん濃い偏光グレーの15%でも、昼間の運転の下限である8%は超えています。

薄い色の側をもっと細かく見たい場合は、薄い色のサングラスが自然に見える透過率の境目にまとめています。

色つきレンズでも信号が見えることは規格で決まっている

色つきレンズを選ぶときに見落とされがちなのが、信号の見え方です。JIS T 7333:2018 の6.3.5は、交通信号の識別について「眼鏡レンズは、次の値の相対視感度減衰率(係数)Q値を下回ってはならない」として、色ごとに下限を定めています。

信号の色 Q値の下限
0.8
0.6
0.6
0.4

赤がいちばん厳しく、青がいちばん緩い。規格の側が「青信号は他の色より暗く見えても許容する」と決めているわけです。青系のレンズは青い光を吸収するので、この余裕の中でさらに青が沈みます。

東海光学は運転に不向きな色として青系・濃いグレー系・黄色やオレンジ系を挙げ、青系と黄色系については信号や標識が見えにくくなるおそれを理由にしています。Leottiのライトブルーは79%で、数字だけ見れば夜の運転の基準を満たします。それでも運転を主な用途にするなら、グレーかブラウンを選んだほうがいい。数値と色の特性は別々に確認する必要があります。

反射を消す偏光レンズと、濃さが変わる調光レンズ

偏光レンズは反射光そのものを取り除くレンズ、調光レンズは紫外線の量で濃さが変わるレンズです。名前は似ていますが、解決する問題が違います。

偏光は、路面や水面、ガラスからの照り返しを消します。濃さを上げるだけでは反射は消えないので、ギラつきが目的ならこちらしかありません。家庭用品品質表示法では、偏光度が90%以上で偏光軸のずれが15度以下のものだけが「偏光サングラス」と表示できると決まっています。名前がついている時点で一定の性能が担保されている、と読めます。

調光は、屋内でほぼ透明に戻り、屋外で色が入ります。Leottiの調光レンズは室内95%から屋外22%まで動く。ここで誤解が起きやすいのですが、いちばん濃くなった22%でも、偏光の15〜17%より明るい。強い日差しをしっかり抑えたくて調光を選ぶと、期待と合いません。なお表示規則では、調光レンズは一番濃くなった時点の透過率を表示すればよいとされています。22%という数字はその状態の値です。

調光には性質上の制約もあります。色が変わるまでと戻るまでに時間がかかること、気温が高いと濃くなりにくいこと、車のフロントガラス越しでは色が変わりにくいこと。トンネルを抜けた直後などは、まだ色が残っている状態になります。

どちらを選ぶかで迷う場合は、偏光サングラスと調光サングラスの違いで数値と弱点を突き合わせています。

選べるレンズはフレームの色ごとに組み合わせが決まっている

Leottiでは、レンズを自由に組み合わせることはできません。フレームの色ごとに、選べる6種類があらかじめ決まっています(2026年8月27日時点)。

フレーム 通常カラー 偏光 調光
Nino ブラック・Beppe ブラック・Gigi ブラック クリア93% / ライトグレー57% / ライトブルー79% 偏光グレー15% / 偏光グリーン17% 調光グレー
Nino デミ・Beppe デミ クリア93% / ライトブラウン85% / ライトグリーン65% 偏光ブラウン17% / 偏光グリーン17% 調光ブラウン
Pepe シルバー・Pepe ガンメタル ライトグレー74% / ライトブラウン85% / ライトブルー93% 偏光グレー15% / 偏光グリーン17% 調光グレー

黒いフレームには寒色寄りのレンズ、べっ甲柄のデミには暖色寄りのレンズが割り当てられています。偏光グリーンだけはどのフレームでも選べます。色で迷ったときの共通解として使える一枚です。

組み合わせで注意したいのが2点。ライトブラウンとライトグリーンを入れられるのはデミとPepeだけで、黒いフレームでは選べません。そしてPepeはメタルのため通常カラーが別のレンズになっており、同じ「ライトグレー」でも74%とアセテートの57%より明るく、ライトブルーも93%と大きく違います。色名だけで比べると濃さを読み違えます。

偏光と調光を選ぶと、価格はどのモデルも一律で5,500円上がります。Nino・Beppeは28,600円が34,100円、Gigiは33,000円が38,500円、Pepeは12,100円が17,600円(すべて税込)。偏光と調光のあいだに価格差はありません。

各フレームで実際に選べる組み合わせは、Leottiのレンズガイドと各商品ページで確認できます。

レンズをすべて鯖江産でそろえている理由

Leottiは、クリア・カラー・調光・偏光のすべてを鯖江産のレンズでそろえています。フレームに費用をかけてレンズを安価なもので済ませる作り方をとっていません。

理由は、ここまで見てきたとおり、サングラスの使い勝手を決めているのがレンズ側の数字だからです。夜にかけたままでいられるか、反射が消えるか、信号が見えるか。どれもレンズで決まります。フレームの厚みや形は見た目と掛け心地を決めますが、見え方は変えません。

Leottiは8mm厚のアセテートフレームと昔ながらの3点ピン留めを組み合わせ、磨きと組み立て、検品を鯖江で行っています。フレームの型は、太めのウェリントンのNino、丸みのあるBeppe、アセテートとメタルを組み合わせたブロウラインのGigi、細メタルのダブルブリッジのPepe。それぞれで選べるレンズは上の表のとおりです。

サイズや形から決めたい場合はサングラスの選び方の総合ガイドから、寸法の合わせ方はサングラスのサイズの選び方からたどれます。実物はコレクションで見られます。

選ぶ前に確かめる4つの数字

買う前に確認しておくと後悔しにくいのが、次の4つです。

  1. 可視光線透過率が75%を超えるか。 超えていれば夕方以降もかけたままにできます。下回るなら日中専用です
  2. 紫外線透過率が1%以下か。 UVカット率99%以上と同じ意味。濃さとは無関係なので別に確認します
  3. レンズの色が運転に向くか。 数値を満たしていても、青系と黄色系は信号と標識で不利になります
  4. 偏光か調光か、それとも通常カラーか。 反射を消すなら偏光、かけ替えを避けるなら調光。強い日差しへの耐性は偏光が上です

Leottiのレンズでいえば、日中の運転には偏光グレー15%か偏光ブラウン17%、一日通して使うならライトブラウン85%かクリア93%、屋内と屋外の行き来が多い日は調光、というのがひとまずの目安になります。

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よくある質問

サングラスのレンズは何%くらいの濃さを選べばいいですか

夕方以降もかけたままにしたいなら75%を超えるもの、日中の強い日差しに使うなら20%前後が目安です。日本産業規格では75%未満のレンズを薄暮と夜間の運転に使えないと定めており、昼間の運転は8%を超えていることが条件になります。

色が濃いレンズのほうが紫外線を防げますか

いいえ。紫外線を防ぐ力は紫外線透過率で決まり、色の濃さとは連動しません。Leottiのレンズでは、光を93%通すほぼ透明なUVカットクリアでも紫外線を防げます。

UVカット率99%以上と紫外線透過率1%以下は違うものですか

同じ意味です。防げる紫外線の量は変わりません。家庭用品品質表示法では紫外線透過率の表示が義務づけられており、その許容差は表示値の±10%以内と定められています。

偏光レンズと調光レンズはどちらが濃いですか

偏光レンズです。Leottiの偏光レンズは15〜17%で固定されるのに対し、調光レンズは一番濃くなった状態でも22%までしか下がりません。強い日差しを抑えたいなら偏光を選びます。

レンズの色はフレームに合わせて自由に選べますか

自由には選べません。フレームの色ごとに選べるレンズが決まっており、黒いフレームはクリア・グレー・ブルー系、べっ甲柄のデミはクリア・ブラウン・グリーン系に分かれています。偏光グリーンだけはどのフレームでも選べます。
L

Leotti 編集部

鯖江でつくるサングラスブランド Leotti のつくり手チーム。 Leotti について

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